コンビニエンスストアの採算性
4,5年前に私の事務所にフランチャイズの弁当屋を売却し、コンビニ経営を検討しているという相談があり、コンビニの事業計画書を見せてもらったことがある。
その内容は、オーナーがほぼ毎日、店で働いてようやく採算がとれるような内容であった。
フランチャイズ企業側には、ロイヤリティー、商品卸による利益など二重三重のうまみがあるが、経営者にはほとんどうま味の無い事業だなと感じたことを覚えている。
更にこんな話もある。
1,2年の間に同じコンビニが深夜、数回、強盗被害にあった。
警察側はコンビニオーナーに「深夜は2名体制にして下さい。」と防犯指導をおこなったらしいが、オーナーは「2名体制にしたら良いことは解るが、人件費がかさむので2名体制にはできない。」ときっぱり断ったようだ。
我々にとって深夜も開いているコンビニの存在は非常に便利で有難い。しかし、コンビニオーナーは、自分も店員として働き、常に数字とのにらめっこをしているようだ。
決して楽なビジネスでないことがうかがえる。
また、民間企業を活用し、青森県庁に隣接する「青い森公園」にコンビニエンスストアなど集客力のある施設を開設する県の事業で、県が事業者の再公募を始めたらしい。
参加を表明していた民間事業者が採算に合わないことを理由に辞退したようだ。
官公庁のデスク上の理論と民間の採算性という観点にかなりの相違があったようだ。
コンビニのオーナーの皆さん、体を壊さないように頑張って下さい。